ゆでうどんが酸っぱく感じる?
スーパーで1パック100円程度で購入でき、いろいろな料理に使用できる「ゆでうどん」は便利な食材です。
しかし、賞味期限が切れておらず、保存状態も良いはずなのに、酸っぱいにおいを感じることがあるかもしれません。
このような酸っぱいにおいは、カレーうどんや焼きうどんなどでは感じにくく、ざるうどんや湯付きうどんなどで食べる際に感じることが多いと言われています。
この記事では、ゆでうどんが酸っぱく感じる原因と対処法について説明します。
ゆでうどんが酸っぱく感じる原因
ゆでうどんが酸っぱく感じる原因として、うどんに添加されている「酸味料」が考えられます。
食品添加物の詳細は、購入したゆでうどんのパッケージに記載されている「原材料名」を確認することで確認することができます。
ここではシマダヤさんから販売されているゆでうどんの食品表示[1] をお借りして確認してみることにします。
食品添加物は「原材料名」の「/」の後に続く部分に記載されています。加工でんぷんの後ろに「酸味料」が記載されていることがわかりました。
酸味料とはなにか?
「酸味料」は、食品に「酸っぱい味」を付けるための食品添加物です。
食品表示基準においては、「食品の製造又は加工の工程で,酸味の付与又は増強による味覚の向上又は改善のために使用される添加物及びその製剤」[2]と定義されています。
代表的な酸味料には、「クエン酸」や「酢酸」などがあります。
食品添加物として記載されているために、「何が入っているのか?」と疑う人もいるかもしれませんが、これらはレモンや酢などにも含まれる成分であり、健康上の問題はありません。
ゆでうどんに「酸味料」が入っている理由
「酸味料」とは、前述の通り食品に「酸っぱい味」を付けるための食品添加物のことです。
添加の理由は、食品表示基準では「味の向上・改善」と定義されています。つまり、うどんの製造者が「酸味を付けることで美味しくなると考えているため添加されている」ということになります。
インターネット上には、「日持ち向上が目的」という記述もあります。確かに、クエン酸や酢酸は微生物の増殖を抑制するため、添加することで保存期間を長くすることが可能ですが、これは副次的な作用であり、日持ち向上剤としての利用であれば物質名が記載されるはずです。
実際の目的は製造者にしかわかりませんが、消費者の目線で食品表示の情報やルールを考慮すると、「味の向上・改善」が主な理由であると考えられます。
ゆでうどんが酸っぱく感じないようにする方法
「ゆでうどんが酸っぱく感じないようにする方法」について見ていきましょう。
ゆでうどんが酸っぱく感じないようにするには、以下の方法が有効です。
- パッケージに記載されている説明に従って、電子レンジを使わずに茹でる。
- 茹で上がった後に、うどんの表面を水で洗う。
方法1:電子レンジで加熱せず、たっぷりのお湯で茹でる
ゆでうどんが酸っぱく感じないようにするためには、たっぷりのお湯でパッケージの説明通りに茹でることが重要です。
茹でることで酸味料が取り除かれるため、酸っぱい味を感じにくくなります。
このとき、茹で湯が少ないと酸味料をうまく取り除くことができない可能性があるので、たっぷりのお湯を使用することをおすすめします。
なお、電子レンジで加熱するだけでは酸味料を取り除くことができないため、においが気になる場合はお湯で茹でるようにしましょう。
方法2:茹でた後に水で洗う
ゆでうどんが酸っぱく感じる理由は、酸味料が麺の表面に残っていることが原因です。この酸っぱいにおいや味を取り除くために、茹でた後に水で麺の表面を洗うことが効果的です。
特に、ざるうどんなど、麺の風味を感じやすい食べ方の場合は、食感を向上させるためにも一度流水で洗うことをおすすめします。
ただし、温かいつゆで食べる場合は、茹で湯は残しておき、一度水で洗った後に再度温めるという手間がありますので、この点はご留意ください。
参考資料
[1] シマダヤ「太鼓判」玉うどん」 食品情報ページ
[2] 消費者庁 食品表示基準について 別添 添加物関係 [PDF]